通報者を守る規定が新しく入りました
公益通報を妨げること(第11条の2)と、通報者が誰かを特定しようとすること(第11条の3)が、新たに禁止されました。
46.1%
大企業に勤めていても、内部通報制度を知らない
従業員301人以上の上場企業に勤める人のうち、制度を「名前は聞いたことがある」または「知らない」(n=2,867)
41.1%
不正を知っても、通報しない
「たぶんしない」30.2%と「絶対しない」10.9%の合計(n=10,000)
出典:消費者庁「内部通報制度に関する意識調査 — 就労者1万人アンケート調査」(2024年2月公表、2023年11月調査)
改正では、労働者等への周知が義務として明示されました。窓口を置いたかどうかではなく、知られていて、使われていて、そのあとどう対応したかが問われます。

公益通報を妨げること(第11条の2)と、通報者が誰かを特定しようとすること(第11条の3)が、新たに禁止されました。
通報から1年以内の解雇・懲戒は、通報を理由としたものと推定されます(第3条3項)。反証で覆せますが、それには当時の記録が要ります。
体制整備義務の中身と、従業員300人超という閾値は、今回の改正では変わっていません。強くなったのは守らせ方と、通報者側の保護です。
| 項目 | 300人以下 | 301人以上 |
|---|---|---|
| 従事者の指定 | 努力義務 | 義務。勧告 → 命令 → 公表。命令に背くと罰金。立入検査の対象 |
| 体制整備と周知 | 努力義務 | 義務。勧告と、勧告に従わない場合の公表まで(命令・刑事罰はない) |
| 通報を理由とする解雇・懲戒 | 罰則あり | 罰則あり。個人は6月以下の拘禁刑または30万円以下、法人は3,000万円以下の罰金 |
| 通報から1年以内の解雇・懲戒 | 通報が理由と推定される | 通報が理由と推定される。無関係であることは会社側が示す |
解雇・懲戒についての罰則と推定規定に、従業員数の要件はありません。300人以下でも同じように適用されます。なお外部への通報そのものに罰則はなく、問われるのは通報を受けたあとの対応です。
必要なのは窓口を置くことではなく、
届いて、対応して、あとで証明できる状態をつくることです。
受付
アカウントの登録は要りません。受付番号と再入場コードで戻ってくれば、匿名のまま追加の質問にも答えられます。日本語・やさしい日本語・英語に対応し、添付ファイルの撮影場所などのメタデータは自動で取り除きます。
名前を書かなければ、担当者にもあなたが誰かは分かりません。ただし完全な匿名を保証するものではありません。

対応
受付・検討・調査・是正・終結という状態を、1件ずつ追えます。状態を動かすには理由の入力が必要で、あとから取り消せません。訂正は打ち消しの記録として残ります。調査要否の通知の目安(20日)も一覧で見えます。

体制
従事者の指定と解除を名簿として持ち、指定書面を発行できます。周知は対象と項目のマトリクスで管理し、届いたかどうかの確認まで記録します。人事異動にあわせて閲覧権限を外す仕組みもあります。

証跡
すべての操作が追記だけの記録として鎖のようにつながり、改ざんがあれば検知できます。検証に鍵は要らないので、社外の第三者でも確かめられます。行政の検査に出すパッケージには、通報の本文を1バイトも含めません。
